この記事では、タオの呼吸法について紹介します。
タオの呼吸法の種類
日常生活で行っている無意識呼吸
凡息
何も考えなくても日常生活で行っている無意識呼吸のことです。
練習の初期段階で行う意識的呼吸
この段階で練習する意識的な呼吸法の目的は、ずばり「自分自身の気を高めること」です。
なぜなら、自分自身の気を高めないことには、タオの修練は一向に進めることが出来ないからです。
その際に、以下の「武息」と「文息」を併用して練習していきます。
なお、タオの呼吸の練習では、「5」の倍数をもとに吸う息、止める息、吐く息を行います。
例えば、5秒吸う、5秒吐く・・。10秒吸う、10秒吐く・・。10秒吸う、10秒止める、10秒吐く・・等。
武息
初期の築基、煉精化気段階での練習のメインとなる呼吸法です。
「武」とは、強い意識や力を用いる、という意味です。
吸うときに下腹を膨張させ、吐くときに下腹を収縮させます。
また、停息という呼吸を止める動作を、吸う呼吸と吐く呼吸の間に入れることもあります。
下腹部の運動を長時間継続させることができ、下丹田の気を高めやすいという特徴があります。
文息
武息と並び、初期の築基、煉精化気段階での修練のメインとなる呼吸法です。
「文」とは、強い意識や力を用いない、という意味です。
ゆっくり長く吸い、ゆっくり長く吐きます。
練習のレベルが上がると自然に表れる無意識呼吸
真息
人間本来の無意識呼吸です。
無意識呼吸なので、
タオの修練では、煉気化神の段階あたりで現れます。
自分で感じる主観的に口鼻で呼吸をしていないような状態となり、他人から見た客観的にも口鼻での呼吸が止まっているように見えます。
私の経験上は、全身の皮膚、毛穴、経穴などで呼吸をしているように感じます。
また、ただ全身が一体となって空間に膨張したり収縮したりしているだけのような感覚になります。
胎息
真息が極まった後に現れるようです。
口鼻の呼吸が完全に止まり、お母さんの羊水の中で安らかに眠る胎児(赤ちゃん)のような呼吸になるそうです。
煉神還虚で現れると言われています。
まとめ
・タオの呼吸法は「凡息」「武息」「文息」「真息」「胎息」がある
・タオの練習の初期段階では、「武息」と「文息」を併用し、気を高めていく
・「真息」と「胎息」はタオの修練が進むと勝手に表れるので、それ自体を求めるものではない